伊東 秀一

04/20 105歳の“宇宙”

5歳で初めて筆を握って以来100年―――。
その途方もない時間に圧倒される。
その長さを知らずとも、あの作品と向き合った人は
その多くが圧倒される思いになるのではないか。
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105歳の美術家、篠田桃紅(しのだ・とうこう)さんの
作品90点余りに会える展示会が、あす上田市で開幕する。
ひと足早いオープニングセレモニーの司会兼取材という“役得”で、
会場に入る機会を得た。
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個性的なのは作品だけでなく、その展示方法。
作品の隣に掲示される「作品名・制作年」などのキャプションが一切ない。
画面・作品から何を想像するかは見る人次第なのだという。
墨の濃淡、かすれ、重なり。じっと見ていると実に様々なものが見えてくる。
その膨らみと拡がりは“宇宙”と呼んでもいいのかもしれない。
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あすから上田市・サントミューゼで始まる3か月のロングラン。
是非とも足を運んでみて下さい。
詳細はTSBのホームページで!特別番組のご案内もあります。

 http://www.tsb.jp/shinodatoko
 http://www.tsb.jp/tsb-bangumi/special/

 

04/13 花、北上中!


【飯山城址公園から千曲川を望む/午後3時すぎ】

中継スタッフの一員として北信濃・飯山市へ。
長野市から車で1時間、北へ約40km。
満開のソメイヨシノに思わず嘆息した午後だった。
役得!

04/12 2万か所の不安

大分県中津市で起きた土砂崩れから一日が経った。
画面を通して見た現場映像に、これほどの巨大な岩石が
崩れ落ちたのかと思うと、言葉がない。
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このニュースを受けて、きょう長野市の住宅地に足を運んだ。
山の多い長野県は急斜面と宅地が隣接する場所が少なくない。
その大半が、土砂災害の「警戒地域」に指定を受けている。
中でも「住宅に被害が及ぶ可能性が大きい」とされる
「特別警戒地域」が県内に2万か所以上もあるという。
(大分の現場も同じ指定地域)


【裾花凝灰岩の斜面を撮影するFace取材班/長野市安茂里】

「あまり意識したことがないなあ」
「心配することはあるが、もう慣れっこになってる」
訪ね歩いた住民の多くが、こんなふうに話す。
でも中には、
「30年間この山沿いに住んでいて、何度か避難の呼びかけを受けた。
 でも避難先になってる場所が斜面の途中にあるんだからさ」
と、避難所の安全性への不安を口にする住民にも出会った。
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長野市内を流れる2つの河川、犀川と裾花川の流域を歩くと
白い地肌が剥き出しの斜面があちこちで目にとまる。
裾花凝灰岩と呼ばれる、火山灰が固まった地層だという。
脆く崩れやすいこの土地の上に、多くの生活がある。 
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遠い土地の天災は、決して他人事ではない。
そんな当たり前のことを今一度思い返さなくては。
自身を戒める思いを新たにした、きょうの現場だった。
 
 

04/11 春の濃淡

この春は思いがけず桜の花が散るのが早く、
ふと気付けばもう新緑が芽吹いている。
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おとといは松本市、きのうは東京都内と、
仕事で移動の多い週初めだった。
そんな中、嬉しいのは季節の移ろいが
場所ごとに違っているのに気付けること。


【信州大学松本キャンパス/9日昼すぎ】


【東京駅丸の内口/千代田区・10日夕刻】

松本と東京では、新緑の違いが際立っていた。
東京の方が少し色が濃く、比して松本は淡い。
念入りにまじまじと眺めてみたのだが、
天候や日差しの違いだけではなさそうだ。
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今しがた、そろそろ退社しようと思って窓の外を見たら、
春の雨。
これでまた新緑が濃くなるのだろう。
それはそうと、ありゃ、傘がない。
“春雨じゃ、濡れて参ろうか”ってのが戯曲にあったけど、
やだな、濡れて帰るの・・・・・・。

 

04/07 俄か(にわか)教師の新学期

今年はどんな学生たちが来るのかな?
毎年いまの時期が来ると、どこか楽しみにしている自分に気付く。
信州大学で私が受け持つ寄付講座の講義が来週から開講するのだ。
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テーマは「テレビのメディアリテラシー論」。
リテラシーとは「読み書き能力」を指す英語。
情報の裏側を「読み解き」、自ら「発信する=書く」能力の意味。
私自身、教壇に立ち始めて今年で10年目になる。

この講義を始めた当時、クラスの大学生の【7割はテレビを所有し】、
【2~3割は新聞を購読】していた。
ここ2年ほどで言えば【テレビを持たない学生が6割】、
仮にテレビがあってもほとんど見ない学生が大多数を占める。
ちなみに【新聞を購読する学生はほぼ1割】。これが実態。
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では彼ら彼女たちは何処からニュースを得て社会の動きを知るのか。
いわずもがな、スマホ、インターネットである。
テレビを見ない学生たちに向けてテレビ論あるいは
テレビの報道論を講じる難しさは、年々増していると言っていい。
さて、今年は何から話をしようか。
俄か(にわか)教師は、今年も頭を悩ませる春なのである。